昔から「くわい」は越谷の特産品として、主に出羽地区や荻島地区で栽培されてきました。くわいはほろ苦い味と、火を通すとほっこりとした触感が楽しめ、煮物などに適した植物です。その形態から「体のわりに大きな芽が出る」ということで縁起がいいと、おせち料理や祝い事などにもよく使われています。くわいは水田で栽培されることから、越谷ではれんこんなどと一緒に栽培されているようです。また大きさも色々あり、大きなものは切って煮物に、少し小さいサイズのものはそのまま素揚げして、おつまみなどにしやすいようになっています。

越谷のくわいの生産量は、広島県福山市に次ぐ規模ですが、宅地開発などにより少しずつ減少傾向にあるのが現状です。しかし特産品として多くの人に知ってもらおうと、地元の人たちは努力しています。くわいをそのまま出荷するだけでなく、くわいを使ったさまざまな食品を作っているのです。たとえば「くわい饅頭」。小さめのくわいを砂糖で煮て、こしあんで包んだ和菓子で、栗まんじゅうのくわい版という感じでしょうか。また同じような「くわい大福」も販売されており、おみやげとしても人気です。また珍しいものでは「くわいビール」という越谷の地ビールもあります。麦芽やホップの他にくわいを原料に使用し、くわいの苦みがよく生かされています。

越谷では、今ある特産品をもっと発展させようと地元の人が奮起しています。越谷の特産品をたくさんの人に知ってもらおうと、努力を欠かさない姿は地域振興の重要な姿だといえるでしょう。